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六部定位脈診・脈状診
【脈 診】
脉診は、証(診断)を決定するのに最も重要視される診断法である。鍼灸の分野において、証を決定する事は、即治療につながる事である。証を決定するには望聞問切(脉診、撮診)の四診法によって証を決める。しかし、最も確実に証を決めるには脉診による。脉を診るという事は、陰陽における経絡・臓腑・精気の虚、病因・病理・病証・虚実・病の経過・病の予後等を脉に因って把握し、病態を理解し治療へと展開する。
【六部定位脈診】
比較脉診・脉差診などともいわれるが簡易で虚実を診るのに最適とされた。一番弱い脉を虚とし一番強い脉を実として、証を決定し治療に結びつけるのである。経病・臓病に関係なく証に従って要穴の補瀉を行う事で治療ができる。○実技主体
【脈状診】
脉状診とは、経絡・臓腑の栄気・衛気・気血の状態を寸口(寸関尺)によって察知することで ある。経絡・臓腑の病因・病理・病証・虚実・経過・予後を、寸口・関上・尺中のそれぞれの脉状によって診て行く方法である、経病・臓病の鑑別や病態把握を確実に行うことができる。しかし、六部定位脉診においても脉状診においても、基本になる脉がなければ比較ができない。その基本になる脉が、五臓の平脉と六腑の平脉である。